労災保険
交通事故用語集に戻る→労災保険とは、労働者災害補償保険法に基づく制度で、業務上災害または通勤災害により、労働者が負傷した場合、疾病にかかった場合、障害が残った場合、死亡した場合等について、被災労働者またはその遺族に対し所定の保険給付を行う制度のことをいいます。
交通事故により負傷した場合に、仕事中で社用車などを運転している途中であったときには、業務中の事故として、労働基準監督署に対して労災補償を請求することができます。
労災保険として支給される保険金の項目は、主として、以下のとおりとなっています。
①療養補償給付
業務災害または通勤災害による傷病について、医療機関で療養する場合
②休業補償給付
業務災害または通勤災害による傷病に係る療養のため労働することができず、賃金を受けられない日が4日以上に及ぶ場合
③傷病補償給付
業務災害または通勤災害による傷病が、1年6か月を経過した日、または同日以後において治っておらず、傷病による障害の程度が傷病等級に該当する場合
④障害補償給付
業務災害または通勤災害による傷病が治ったときに、障害等級に該当する障害が残った場合
⑤遺族年金補償
業務災害または通勤災害により死亡した場合
⑥葬祭料
業務災害または通勤災害により死亡した方の葬祭を行う場合
しかし、労災保険と自賠責保険の両方を請求することができる場合であっても、重複することになるため、同時に利用することはできません。
つまり、二重払いを受けることはできません。
そのため、労災保険による保険金の支給を受けた場合には、自賠責保険から保険金の支給を受けられないことになっています。また、自賠責保険から保険金が支払われた場合には、労災保険の支給は一定期間停止されることになっています。