外傷性てんかんと後遺障害等級の認定について
外傷性てんかんとは、交通事故により頭部外傷を受けた場合に生ずる後遺障害で、てんかん発作を繰り返すことを主な症状とする慢性の脳障害のことをいいます。
外傷性てんかんの後遺障害等級の認定について、発作の型、発作回数などによって、次の基準で判断されます。
① 1ヶ月に1回以上の発作があり、かつ、その発作が意識障害の有無を問わず転倒する発作又は意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作であるものについては、第5級の1の2に該当する。
② 転倒する発作等が数ヶ月に1回以上あるもの又は転倒する発作等以外の発作が1ヶ月に1回以上あるものについては、第7級の3に該当する。
③ 数ヶ月に1回以上の発作が転倒する発作等以外の発作であるものは又は服薬継続によりてんかん発作がほぼ抑制されているものについては、第9級の7の2に該当する。
④ 発作の発現はないが、脳波上に明らかにてんかん性棘波を認めるものについては、第12級の12に該当する。
なお、1ヶ月に2回以上の発作がある場合には、通常高度の高次脳機能障害を伴っているので、脳の高次脳機能障害に関する第3級以上の認定基準によって後遺障害の認定をすることになります。
後遺障害の認定についてご不明な点などがございましたら当事務所までご相談ください。