休業損害を計算する方法について

2016年9月28日

休業損害とは、被害者が交通事故による受傷およびその治療のため休業しなければならなくなった場合、現実に喪失したと認められる得べかりし収入額のことをいいます。

具体的な事案や事情にもよりますが、休業損害に関して、被害者の属性や職業ごとに類型化されています。

これから、自賠責保険基準(自動車損害賠償保障法に基づく自賠責保険金の支払額による基準)、任意保険基準(任意保険会社それぞれが独自に設けている基準)及び裁判基準(裁判した場合に見込まれる賠償額の基準)における休業損害について、簡単に説明します。

休業損害に関わる3つの基準について

・自賠責保険基準

給与所得者、事業所得者及び家事従業者について、受傷により休業した期間につき1日5700円とされており、これ以上の収入が減少したことを立証した場合にはその減収額とされています(1万9000円が限度となります。)。

・任意保険基準

任意保険会社それぞれによりますが、給与所得者、事業所得者及び会社役員の休業損害については、裁判基準に比べ低い金額で認められます。もっとも、代理人の弁護士が交渉することで、裁判基準に近い額での支払いがなされることが多いです。

家事従業者については、自賠責保険基準と同様に、受傷により休業した期間につき1日5700円とされています。

失業者と学生については、休業損害は認められません。

・裁判基準

給与所得者は、事故発生前の収入を基準として受傷により休業したことによる現実の減収額となります。有給休暇を使ったときは、実際に収入がない状況だとしても休業損害と認められます。

事業所得者は、現実の収入減があった場合にその減収額が休業損害として認められます。また、休業期間中の固定費の支出は、事業の維持・存続のための必要経費として休業損害に含まれることになります。

会社役員は、その報酬のうち労務を提供する対価にあたる部分について休業損害として認められますが、利益の配当にあたる部分については認められないと考えられています。

家事従業者は、女性労働者の全年齢平均の賃金額(全女性労働者の平均賃金)を基礎にして、事故によって受けた傷やその治療が原因で家事労働に従事できなかった期間について休業損害が認められます。

パートタイマーや内職等を行っている兼業主婦の方々については、現実の収入金額と女性労働者の平均賃金額を比較して、その金額が高い方を基礎として算出します。

失業者は、原則として休業損害の発生は認められませんが、療養が長期に及び、その期間中に再就職したであろう蓋然性が立証できれば、認められる場合があります。しかし、その場合は、平均賃金より低い金額を基礎にして休業損害が認められます。

学生、生徒、幼児等も、一般的な原則として休業損害の発生は認められませんが、アルバイト収入があるときはその収入について休業損害の発生が認められます。また、事故により就職が遅れてしまった場合には、その期間について休業損害が認められることもあります。

 

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